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Tapestry

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What's eating Gilbert Grape

「ギルバート・グレイプ(What's eating Gilbert Grape)」 2005-06-10

泣ける。今思い出しても泣けてくる。
決して悲しいだけの物語ではないのに、心の底から温かい気持ちと
やるせない気持ちが湧き上がってくる。もう何度も観ている映画なのに。

昨日、6月9日は大好きなジョニー・デップの42歳の誕生日だった。
それを記念して、お祝いのつもりでもう一度観直したのだが、やっぱりやられた。
そうだよね、この映画を観てジョニーの本当のファンになったのだから。
ワタシの中では、間違いなくベスト3に入る映画だから。

舞台は中西部のアメリカ、さびれた小さな田舎町、エンドール。(何州なんだろう?)
そこで、家族や他の住民たちのしがらみに縛られて淡々と生きているギルバート。(ジョニー)
知能に障害を持つ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)や、
太って巨大な鯨のようになってしまった母を姉と妹と共に支えながら生きている。
ワタシなら間違いなく、ストレスと将来の不安とで押しつぶされそうになっていると思う。
もしかしたらギルバートもそんな時もあったかもしれない。
実際、そんな日常にイライラしてすごしているのだろう事は伝わってくる。
それでも彼の様な生き方は、誰にでも出来るものではない。

彼を悩ます家族に対しても、深い愛情を持っているのが伝わってくる。
それは多分、突然父親がいなくなってしまったと言う、共通の悲しみを持つせいかもしれない。
そのために美しく朗らかだった母までもが、取り返しのつかないほどに変わってしまった。
悲しい不運だとしか考えられない。そんな運命を受け入れながら、
責任を果たしているギルバートは、それだけでも素晴らしい。

不倫相手のベティが、ギルバートと別れ、町を去る時に言う台詞
「子供たちがあなたみたいな男性になってくれたら、ハッピーだわ」(こんな感じ)には、
共感する。彼女もまた、この田舎町で鈍感な夫と、
イライラしながら暮らしていた独りかもしれない。

トレーラーハウスで旅をする女性、ベッキー(ジュリエット・ルイス)の出現によって、
自分の生き方を見直す機会を持ったギルバートだが、
それでもやっぱり家族のために、ここで生きていくしかない、
それは諦めでもあるといえるが、やはり家族への深い愛情があるから、だろう。

「What do you want to do for you?」
と言うベッキーの問いに
「I want to be a good person.」
と答えるギルバート。
これはもう、彼の性格や生き方を一言でかたっている場面だろう。
シンプルだけど、忘れられない名台詞でもある。

いくら書いても語り尽くせないほどいい映画だ。
ディカプリオの演技は言うまでもなく素晴らしいし、
ジョニーもルイスもピチピチした若々しい魅力に溢れているし。

癒されたい時には、この映画に限る。

ジョニー、ハッピーバースディ♪


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